医療法人 鶴泉会 牟田産婦人科

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不妊症かもと悩んだら・・・

「なかなか妊娠しないのはどうしてだろう?」
そんな風に悩まれているカップルは、実は想像以上にたくさんいらっしゃいます。
10組カップルがいれば、1組が不妊に悩んでいるとか、また一説では6、7組のカップルに1組が悩んでいるとも言われており、生活スタイルの変化や晩婚化などの影響もあって、昔と比べてずいぶん増加してきています。
不妊症とは、子供を望んで普通に性生活を送っているのに、2年以上、妊娠に至らないことを言います。
しかし、そんな定義にこだわらず、なかなか妊娠しないのはどうしてだろうと思いだしたら、ちょっとアドバイスをもらいにいくぐらいの気持ちで、まず相談にこられることをお勧めします。

不妊症の原因とは

不妊症は、女性の身体が原因でおこってくるものだけではありません。
男性側に原因があったり、あるいは抗精子抗体など、二人の間の免疫関係に原因があったり、ときには生活のストレスが原因であったりする場合など、多種多様な要因が複雑に影響しあっている場合も多くみられます。
不妊症の治療は、まずこのからみあった原因を少しずつ明らかにしていくことから始まります。
すぐに問題点がわかり、解決に結びつく場合もありますが、なかなか解決できずにもどかしくなる場合も多いかと思われます。
しかし、最近では、不妊症に関する研究や治療手段も年々進歩してきており、以前は治療できなかったような不妊症に対しても、治療できるものがふえてきています。
担当の先生と検査や治療の計画について、納得いくまで相談し、あせらず、じっくりと取り組むようにしてください。

検査について

不妊かもしれないと相談にいけば、まず、一般的な問診のあと、月経周期が規則的かどうかを聞かれると思います。
これは、卵巣が正常に機能しているかどうかを大まかに確認するためです。
これをもうすこし正確に、自分で確認する手段としては、基礎体温の測定があります。
めんどうでなかなか続かないことも多いですが、飛び飛びの測定でも意外と診察の参考になるものなので、まず2、3ヶ月だけでもつけてみられることをお勧めします。
最近では携帯やパソコンから基礎体温を入力するだけで表を作ってくれるサイトもあるので、利用されるのもいいかと思います。
基礎体温表などで卵巣機能に問題がありそうな場合は、血液検査でホルモンの検査を行い、原因がどこにあるのかをさらに追求していきます。

卵巣の働きに問題がない場合、子宮、卵管のどこかに異常がないかどうかを調べる必要があります。
具体的には、問診に引き続いての内診、超音波検査などで子宮、卵巣、卵管などに異常がないかを調べたり、膣分泌物や頚管粘液を採取して、クラミジアなどの感染症がないかどうかや頚管粘液の性状をチェックします。
不妊症に関連がある病気としては、子宮内膜症や子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、クラミジアなどの性行為感染症などがあります。
これらの病気がある場合は、先に治療をすませたほうがいい場合があります。
とくにクラミジアなどの感染症や子宮内膜症では、癒着により卵管の通過性が悪くなっている可能性も疑われます。
この場合は、卵管の通過性を確認する検査(子宮卵管造影検査や卵管通水検査)を行います。
検査結果によっては、卵管狭窄や内膜症の程度を評価したり、妊娠する力を高めるために癒着を剥離したり、内膜症病変を治療する目的で、腹腔鏡下の手術を行う場合もあります。

女性側の原因を調べる一方で、男性側にも原因がないかどうかを調べていく必要があります。
男性側の検査としては、まず精液検査がありますが、性交後試験(ヒューナーテスト)でも、精液のおよその状態を知ることができます。
この試験だと、わざわざパートナーに受診をしていただく必要はなく、また頚管内に実際どれだけ精子が侵入できているのかも判定することができます。
男性側に問題がありそうな場合、精査は通常、男性不妊症を専門とする泌尿器科で行われます。

治療について

不妊の治療といっても、その原因により対応方法が色々と違ってきます。
しかし、通常は原因をしらべていくことと並行して治療も開始することが多く、その場合、排卵のタイミングにあわせて性交渉をもっていただくことから始めていきます。
タイミングをあわせる方法を何周期か続けても妊娠に至らない場合は、卵管の通過性を確認する検査や精液の状態を確認する検査などを実施したうえで、人工授精を検討していきます。
人工授精は、排卵のタイミングにあわせて、パートナーの精液を洗浄、濃縮したものを子宮腔内に注入する方法です。
精子の運動能が低下していたり、精子数がやや少ない場合、頚管粘液の性状が悪い場合などに効果が期待できる方法ですが、原因不明のままタイミング法で妊娠成立をみない場合も希望により試みられます。
人工授精を何周期か実施しても妊娠に至らないときは、さらに原因を精査する目的で腹腔鏡検査を実施するか、体外受精(場合によっては顕微授精)を検討していくことになります。
このようにかけば、まるでマニュアル化されたような方針のように思われるかもしれませんが、実際はそうではありません。
もちろん、検査は通常、身体に負担が少ないもの(内診、超音波、感染症検査、採血など)から、負担がやや大きなもの(性交後試験、卵管の通過性検査)、入院が必要になるほど負担が大きなもの(腹腔鏡検査)へと進めていくのが普通ですし、治療も自然に近い形のものから(タイミング法)、ヒトの手の加わる領域が大きいもの(人工授精、体外受精)へと進んでいくのが一般的です。
前述の治療の流れは、ひとつの例を示しているとお考えください。
実際はカップルによって、あまり人工的な治療をうけたくないと考えておられる方もおられますし、最初から積極的な治療をはやくうけたいと希望される方もいらっしゃいます。
また不妊の原因によっては体外受精や顕微授精などをはやくにおこなうほうがいいと判断される場合もあります。
パートナーとともに、どういう方向で治療をすすめたいかの考えを担当医にしっかり伝えて、それぞれのカップルが納得いくような方向で検査と治療をうけていかれることをおすすめします。

当院では、不妊症かもとお悩みのかたの相談にいつでも対応しています。
通院でできる範囲の不妊症の原因検索の検査と、排卵誘発などの治療も行っています。
体外受精以上の専門的な不妊治療が必要な場合は、信頼できる専門施設への紹介も行っています。
ひとりで悩まずにまずは相談にいらしてください。

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牟田産婦人科

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